バレンタインSS

某年 2月14日
東京周辺のマインドブレイカー達は 色々な意味で大変なことを
その身をもって 体感することになる。


東京都皇居上空 20:00

所属組織 WIZ-DOMの緊急徴収により
黒衣装に身を包み烏を引き連れるジリアン・マキャフリーと
パートナーとして行動している青マントの青年 KAI。
この二人は用意された転移方陣によって 異星人艦隊『イレイザー』との戦闘に来たのだが
すでに 別組織E.G.Oによって 終了していた。
だが 戦闘への出遅れ組とは 結構いるものである。
二人の横には もう一つのペアの姿があった。

ガブリエル「終わってるみたいですね・・・」
由希「出遅れましたね・・・ガブリエルさん。あとそこにいるジリアンさん、そして青い人」
KAI「青い人言うな、蒼い人と言え」
ジリアン「余り違わないわ、KAI」

お互いにほぼ同時に 転移してきたため
KAI「いや、でも出遅れ組はその3までいるみたいだな」
戦闘があったと思われる地点に また一人 転移方陣によって転移してくる様子が見えていた。
その様子を四人で見ていても つまらないものである上 時間の無駄にしかならない。
由希「私達も帰りますかね」
ガブリエル「そうですね・・・・では、また~」
陣を開くと、また瞬時に どこかへと転送されていく。

KAI「じゃ、俺達も帰りますか、屋根の上にいることが見つからないうちに。」
ジリアン「そうね・・・あ、そうだ。これ」
KAI「?」
ジリアン「いつも有難う・・・また明日」
ジリアンは、KAIに何かの包みを手渡して、そのまま瞬間移動してしまった。
KAI「・・・何か してたっけ?まぁ 家に帰ってあければ分かることか」
転移方陣を開き 直接 家へと転移帰還する。
そこで 初めて今日が2月14日。バレンタインディであることに気がついたKAIであった。
KAI「ジリアンさんも 気を使わなくても・・・」
そう言いながら開けているが 顔はにやけていた。
KAI「これは・・・イルカか?まぁ 食べれば変わらないが・・・」
特別おいしいとは言わないが 決して不味くは無い。
それが 一ヶ月前まで料理はしても お菓子を作らなかったジリアンが突如作ってきたのである。
誰かが ジリアンにバレンタインのことを吹き込んだ。その事に 気がつくべきだったのだ。
だが 気にせずに 家に送られていたチョコレートと順番に
味わいながら 全てを食べきった。

そして・・・・・・


一週間後 WIZ-DOMの東京支部の一部屋で
ジリアンに診とめられながら さまざまな症状に苦しむ KAIの姿があった。
その横では 由季がステラに看病されていたがそれは別の話である。