ワタシは今日、葵と共に少し離れたところにあるホビーショップ、エルゴへと来ています。
ワタシは身体の関係上、バトルは基本的に行いませんが、見るのは好きです。
なので、葵が買い物をしている間、2階のバトルエリアに居たのですが…
『『愛ある限り戦いましょう!』』
『魔女っこ神姫マジカル☆アーンヴァル!』
『魔女っこ神姫ドキドキ☆ハウリン!』
な、なんですか、あれは。
「すごいよね。静香さんと魔女っこ神姫。ここの服もいくつか作ってるんだよ」
いつの間にか葵が後ろに立って、同じように対戦中継を見ていた。
『Winner マジカル☆アーンヴァル&ドキドキ☆ハウリン』
さくっと勝負を決めたアーンヴァルとハウリン、そのマスターがブースから出て…
「なんですか、あの格好」
「今モニターで見てたでしょ」
中継モニターに出てた彼女達と、今見えたマスターの服装、同じだったのですが…
「そういうものだよ」
「心を読まないでください」
「さて、帰ろうか」
「えぇ。ところで、目的のものは見つかったのですか?」
「バッチリだよ」
帰ったところ、入れ違いに雪納さんが出かけていくところでした。
思えば、事前にコレを察知していたのかもしれません。
「かわいいなー。次、こっちの服着てみて!」
「ノア、どうしてアタシまで着る羽目になってるのよ!」
バトルに出ないワタシ達が本を大量に買うのも違和感があったんです。
大きな紙袋を持った葵に気が付いていれば…いえ、片足のないワタシは逃げれないでしょう。
ともすれば、真那を巻き添えにすることぐらい許されますよね。
この、こたつに高く詰まれた神姫用服の山を考えれば。