「ユミルの書」
転生時に読むことになる「ユミルの書」
読む機会があったので内容模写してみた
……そして先代の幾多の業績の数々と
共に疑問視されたことは、英雄達にも
不可避に迫り来る「死」という
問題であった。英雄といえども
最後の瞬間は必ず訪れるものであろう。
しかしどんな英雄にまつわる詩や
記録、口頭による伝承さえも、
その最後の記録は残っていなかった。
これに対し一つ注目する点がある。
それは「ラグナロク」に記述された
ヴァルキリーに冠する内容だ。
人間として最上の時に最高の資質を
持ちし者。その者は最終聖戦において
戦士として戦った。そしてその魂は
ヴァルキリーの導きにより、
ヴァルハラへ向かったようである。
これは普通の人々の最期とは異なる。
英雄達は輪廻することによって
真の英雄として生まれ変わり、
新たな時代へ光明を照らすものとなる。
そして倒れし肉体は再び蘇り、
魂は新しい能力を得るであろう。
しかし不幸にも、ユミルの心臓は
聖戦後、大陸全土へ消失してしまった。
そこで私は様々な方法によって
更なる解明を目指した。だが……
残念ながらこれ以上
何も知ることが出来なかった。
それゆえ私はここに記録を残そう。
後代の誰かがこの記録を見つけ出し、
その意思と希望、時代の最後の光を
見出す英雄として生まれ変わることを、
そして今一度ヴァルキリーの神殿で
英雄達を導く者が現れることを
接に待ち望む。またその後に……