やらなければ技術は落ちる
再び即発されてSS書いてみる
しばらく書かないと、文章力も落ちるな;
元々あまり高くないけど;
プレイしているのはダイヤモンドでも
今までの設定上などからパール舞台ですよ
誤字脱字は気がつき次第修正。
「さて、クロスランドの次は諸島だったよね」
たった今、出港したクロスランドを眺めつつ、連絡船のデッキで
私は、一人航路を確認していた。
-シンオウ地方におけるポケモンの生態調査を依頼したい。
故に一度、諸島へ欲しい。-
その依頼は、シンオウ地方を離れカントー地方の先にある島々、キングドラ諸島からのものだった。
「まもなく、キングドラ諸島、キングドラ諸島です。お忘れ物ございませんようご注意ください。」
始まりの島と呼ばれる第0島に降り立つ。
クロスランドで降りていった少女同様に、私以外に降りる乗客は居ないらしかった。
観光管理局へとは向かわず、その隣の港湾局へと向かう。
そこには、一人の女性が待っていた。
「ミュート様ですね、お久しぶりです。」
「うん、ひさしぶりだね。クリス。」
この島々は、あるポケモンによって作り出された世界だと私を呼び出した人物は言っていた。
だから、この島々には特定の“道”を知らなければ入れないのだ、と。
「双樹は、何処に居るか分かる?」
「先日お願いした依頼について、ですね。奥のワープパネル3番からどうぞ。」
「ありがと。」
数年前にシルフカンパニーが開発した、ワープパネルシステムは、移動の利便性を向上させると同時に
防犯機能を兼用できるというシステムで、大手企業本社などに利用されている。
そして、島と島を結ぶ安全に結ぶ為に、ここでも利用されている。
指示された、3番パネルに乗りシステムを動かす。
動かすといっても特定の場所を踏むだけで、何かが必要だったりするわけじゃない。
ついた先は、イベント用ホールだった。
目の前にはグランドピアノ。
丁寧に、楽譜本も添えられている。
「ピアノよりもフルートの方が好きなんだけどなぁ…」
用意した人物には聞こえないだろうが、かるく文句を言いつつ、曲を奏でる。
曲が終わる頃、ようやく人の姿がみえた。
「曲は知らないが、いい演奏だな。」
「楽譜、用意してくれたのに?」
「うふふ、それは私が用意したのよ。」
舞台袖から白衣を着た女性が姿を現す。
「アリス、今回の件はお前の希望だからな。お前から話をしてくれ。」
私のハトコでポケモン研究者“内海双樹”と、そのポケモン“アリス”。
この島では、クロスランドで確立された技術によって、ポケモンが人の姿を取る事が出来る。
その技術によってアリスは、諸島に居る間は基本的に人の姿をとっている。
前に聞いたら、この方が実験しやすいから。って言ってたけど、本当なのかな?
「ミュート、貴女を呼び出した理由を説明するわ。」
「うん。」
カントーからはるかに遠いシンオウ地方から呼び出されたのだ。
重大な理由があるのだろうと思っていた。言われるその時までは。
「このアリスを連れて、シンオウ地方の生態調査をするのよ。」
全然、重要じゃなかった。
そして、正直やめてほしかった。
笑う錬金術師とか変な異名を持つ人語をしゃべるポケモンなんて、連れ歩きたくないし。
何より、怖いし。
でも、断る方がもっと怖い。
「わざわざ呼び出したのは、その為か?アリス。」
「当然よ。」
「…仕方ないな。シンオウ地方は・・・ナナカマド博士だったな。俺から連絡しておこう。」
双樹も、止める気は無いらしい。
私の為には、止めて欲しかったけど。
「むこうにしか生息していない水ポケモンも居るだろうしな。」
シンオウ地方は、カントー地方やジョウト地方とはかなり異なった特色を持つポケモンが多いらしい。
今まで、ポケモン研究者もあまり居なかったため注目されていなかったそうだ。
「あ、そうだ。ある伝説についても調べて欲しい。」
「伝説?」
「シンオウ地方に伝わる伝承と関連するポケモンだな。」
伝承に関して書かれているファイルを、ざっと読み流す。
それによると、”空間を作り出す“力を持ったポケモンが居た伝承や、空間を作り出す事の考察が書かれていた。
「アリスと同等…と言いたいが、恐らくはそれ以上だろうな。」
先ほどから一緒に話をしているアリスが、このキングドラ諸島を作り出した。
だけど、それは伝説のポケモンたちの力や、元々此処を住処にしていたキングドラの力を借りて行ったそうだ。
「こいつは、単体で…、シンオウ地方を生み出したと言われている。」
「面白い旋律を奏でられるかな。」
「遭遇し、データを確保するだけでいい。
神と呼ばれるポケモンだ。下手に捕獲した場合、世界が歪む可能性がある。」
「分かったよ。」
シンオウ地方に住んでいるとはいえ、まだ行ったことの無い町も多い。
この依頼を受けることで、全域を回れば新たな音楽に出会える可能性が高い。
「この依頼、受けるよ。」
「そうか。ならば悪いが、今すぐ出発してくれ。
シンオウ地方への船がすでに港に着ているんだ。」
双樹は、言いながら漆黒のモンスターボールを渡してくれる。
「アリスを、頼むな。」
来た時と同じワープポイントを作動させ、港へ急いで戻る。
指揮者としての仕事が無いうちに、色々な事を見たり、聞いたり、やりたいから。
船に乗り込み、神と呼ばれるポケモンを想像しながら冒険へ想いを飛ばす。
家に帰ったらやることがたくさん待っているのだ。
「クロスランドは、どう動くかな…。
すまないな、クリス。本当は君についていってもらうつもりだったんだが。」
「いえ、その方が諸島は安全ですから。」
オーレ地方で発生した事件が判明してから、ずっと研究しているダークポケモンとリライブだが、
未だに調査が終わっていない。
何故、一部のものにしかダークオーラが見えないのか。
俺自身が、シンオウ地方の水ポケモンに会いにいけるのは相当先だな、これは・・・。