野外音楽祭-蒼き風-序曲 はじまりの風
オメガルビー アルファサファイア発売記念
「ホウエン地方の再調査?」
「そう、メガストーン探索も兼ねてやっておきたい」
パソコンの向こうで従兄弟が言う。
「カイオーガ、グラードンに形態変化の可能性も騒がれているしね」
「うーん…理由はわかったけど、どうして私なの?」
一番の謎はそこだ。
いくら人手不足の諸島とはいえ、そうそう調査員が足りないということは起こらない。
しかも一度調査を行った地方なのだから。
「…イッシュ組、カロス組が戻ってこない」
「えっと……」
「当初の調査自体は終了しているんだが、図鑑完成させるんだって戻ってこない」
最悪のパターンだ。
行方不明なら捜索隊を出せる。
少なくともジュンサーさん達にお願いできる。
だけど、本人に戻る意志がない場合はどうしようもない。
「理由はわかったけど調査パスは?」
「送付済」
仕事が早過ぎる。
これは周囲も固めてから連絡してきてる時かな。
「仕方ないなぁ……。これから言うものを後からでいいから送ってよね」
「シンオウ地方の手持ち達ならホウエン地方の受信装置調整待ちだ」
「ほんと、根回しが早いよね」
「研究が芳しくなくてね。すまん」
「謝らなくていいよ。だから今度はあなたもホウエンに来ること。いいね?」
「そうだな。たまには曲を聞きたいし、オダマキ博士の意見を聞くのもありだし」
「じゃあ、そういう事で、22日までにオダマキ研究所に行けばいいかな」
「そこで合流しよう。頼むぞ、ミュート」
「頼まれたよ、カイト」
野外音楽祭-蒼き風-序曲 はじまりの風 終